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英和辞典のキホン5~例文を確認しよう

生徒の皆さんは、分からない単語があった時に辞書を引いていますか。ネット検索する人もいるでしょうし、それで事足りる場合も多いと思います。しかし、それでも辞書を引くことに意味があるのは、辞書は、学ぶための様々なヒントも合わせて教えてくれるからです。

特に、英語には日本語と異なるルールや、知っておくべき背景知識があります。英和辞典にはそのルールや知識が簡潔に記載されているのですが、基本的な文法知識や、辞書特有の表記方法を知らないと読み取ることができません。本記事で、英和辞典を読む際のキホンを押さえておきましょう。


辞書には、選び抜かれた例文が掲載されている

英和辞典とネット検索の最も重要な違いが、例文(用例)です。学習辞典としての英和辞典の例文は、コーパスと呼ばれる大量の書き言葉・話し言葉のデータベースを参考に、英語研究の第一人者である編者が文法等も正しいかを確認の上、かつ英語学習に役立つと考えた例文が選ばれて掲載されています。

特に1つの見出し語に複数の語義(語句の意味)がある多義語では、例文を見ることが重要です。例えば、”take” をジーニアス英和辞典で調べると、実に17項目もの語義があります。乗る、選ぶ、飲む、のようなまるで違う語義もあれば、(場所を)力づくでとる、(人を)つかまえる、のように微妙な違いもありそうな語義もあります。語義だけ見ても、記憶に定着しない恐れがあります。 

沢山の語義を確認しやすくする工夫も、Brain+にはありますので安心してください。ジーニアス英和辞典では、重要な多義語の語義は、見出し語のすぐ後にまとめて掲載(=語義インデックス)し、語義をタップすれば、その解説に飛ぶ、デジタルならでは仕掛けを入れています。確認後、語義インデックスに戻るのもワンタップです。

出典:ジーニアス英和辞典 第6版(大修館書店)

多義語の語義の違いを、例文で確認しよう

では、ジーニアス英和辞典を例に、どんな例文があるかを確認してみましょう。

例えば、”take” の語義として、日本語だと意味合いがかなり異なる「乗る」「選ぶ」「飲む」も、例文を見ると、何故”take”を使うのかをイメージできるのではないでしょうか。

  • 乗る:Take the Yamanote Line at Shinjuku.(新宿から山手線に乗りなさい.)
  • 選ぶ:Take any card you want.( 好きなカードをどれでも1枚選んでください)
  • 飲む:Take this medicine three times a day.(1日3回この薬を飲みなさい)
出展:ジーニアス英和辞典 第6版(大修館書店)

次に、微妙な違いの語義の例として “by the way” という成句を確認してみましょう。主要な3つの語義として、下記が掲載されています。

  • [本題から逸れて]ちょっと脇(わき)道にそれるが, ところで, ときに, 話は変わるが
  • [本題導入]ところで, ときに, 話は変わるが
  • [付け足し][文末に置いて]ついでに言っておくけど, ところでね
出典:ジーニアス英和辞典 第6版

どれも「ところで」という同じ語訳が書かれてはいますが、本題からそれるのか、本題に入るのか、本題に付け足すのか、文脈の中で使い分ける例文とともに掲載されています。例えば、本題に“付け足す”例としては、下記の例文が掲載されています。会話の流れを踏まえての「そうそう」という語訳は、付け足す感じにぴったりですね。

“How is your new house working out?” “Oh, it’s wonderful. We’re really enjoying it. We’ve been meaning to invite you over for dinner, by the way.(「新しい家はどう?」「ああ, すごくいいよ. みんな本当に喜んでる. そうそう, ずっと夕食にお招きしようと思ってたんだよ」.)

出典:ジーニアス英和辞典 第6版(大修館書店)

この “by the way” のような副詞句は「つなぎ語」と呼ばれ、実際に英語で話す、書くシーンで、意図をもって使い分けができれば、より自然な流れで、相手に思いを伝えることができます。

コロケーションの重要性。例文/チャンクで覚えよう

また、繋がりという意味では、英語学習において非常に重要なのが、語と語のつながりである「コロケーション」という概念です。

例えば、「強い風雨」は “strong wind and heavy rain” であり、”strong rain”という言い方はほとんど使われません。

他にも「(観光で)東京タワーにのぼる」を “climb The Tokyo Tower” と言ってしまうと、無理やりよじ登るスパイダーマンのようなイメージになってしまい、語義としては合っているのに、まるで通じない場合があります。逆に「服を着る」も「靴を履く」も「眼鏡をかける」も、英語では、すべて “wear” (着る)を使います。

出典:ジーニアス英和辞典 第6版(大修館書店)

英語にも日本語にも、それぞれの文化に根付いたコロケーションが存在するだけに、余計に、簡単な文章が英語で表現できなかったり、何故この単語が使われるのかがピンとこないことが多くあります。

英和辞典には、例文とともに、コロケーションに関するヒントが沢山掲載されています。簡単に身に付くものではありませんが、辞書を引くたびに、例文をみる習慣を身につけて、見出し語だけでなく、語のまとまり(チャンク)として覚える意識を持つようにしてみてください。

なお、語義の違いに目がいきすぎると、かえって分かり辛くなることもあると思います。Brain+の良さの1つが、複数の辞典を利用できる点です。例えば、オーレックス英和辞典は、見出し語の冒頭でまず中心義を示し、語義のうち重要なものを絞り込んでインデックス化してくれています。また、エースクラウン英和辞典では、重要な語のまとまり(チャンク)を冒頭でまとめて説明してくれます。複数辞典を利用できる方は、自分の感覚にあった辞書をメインに利用しながら、状況に応じた使い分けを、ぜひ試してみてください。

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